「日常とは、生きているとは」能登半島地震から~

 

SELECT京都の西又です。

今回は私の父にブログの執筆を依頼しました。

父は石川県で約40年、中学校の教諭をしておりました。


 

SELECT京都の西又の父、西又浩二です。

 

3月に行われたSELECT京都卒団式前の講習会の冒頭で、

能登半島地震の現状についてお話しする機会をいただきました。

 

能登半島地震に被災し、今伝えられることを書きたいと思います。

   

 

まずは、

全国からたくさんの支援の方々が、能登に来ていただいていることに頭が下がります。

能登の宿泊地が被災したため、金沢や富山方面に宿泊しながら

往復6時間...

 

渋滞の中、毎日通って作業をしていただいています。

「本当にありがとうございます。」

 

能登の人たちはこの地震で人生が変わったと言います。

  • 住み慣れたこの地に残るか、残らないか?
  • 先祖から伝わる壊れた家をどうするか?建て直す資金があるか?
  • 家族全員で引っ越すか、別々に生活するか?
  • 転校するかしないか?受験校を変えるか?
  • 仕事が見つかるか?また、商売ができるのか?
  • 町は戻るのか?どう動けば復興につながるのか?

 

地震からしばらく経ってこのような話題が多いです。

 

いずれにせよ、

全く予期しなかった難しい選択に悩んでいます。

 

悩んでもすぐには結論が出ないですが

悩んだ末に最後は...

 

今生きていること

 

で心が落ち着き、1日が終わっていきます。

命あってのことです。

 

SELECTの選手たちと同じ年代の中学生は、転校などで2割ほど仲間は減りましたが

新しい学年で4月を迎えました。

 

学校が避難所になっているので、

空き教室を教室代わりに利用したり、

小学生も一緒に同じ校舎を利用したりしながら、

ようやく全員対面での授業が実現します。

 

しかし...

部活動は体育館やグラウンドが使えないところが多く、

特に三年生にとっては最後の大会に向けて練習ができないことに不安を感じています。

 

また、場所によっては半数以上の子供たちが、

まだ自分の家に住めない状態ですが、

ぐっと我慢しながら現実と向き合って不自由な生活をしています。

 

地震により人生が変わった能登の人たちは、

不安を口にしながらも笑顔なのが印象的です。

 

観光の要所や家は潰れてしまいましたが、

能登で培われた人と人の絆は、変わることなくいっそう深いものとなって息づいているからでしょうか。

その姿を見ていると、全く先の見えない将来ですが、

一歩ずつ前に進んでいくであろう力強さを感じます。

 

つくづく命さえあれば何でもできることを、ありがたく感じます。

 

今は現状を伝えることぐらいしかできませんが、

ここからがストーリーの始まりでもあります。

その実績を積み上げ、

またお伝えできることを楽しみに、

ゆるやかに頑張っていきたいと思います。


 

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